インプラント治療の骨造成で骨ができるか心配です
2024.11.17
質問
インプラント治療
インプラントを考えていますが歯医者で人口骨を使用した骨造成が必要だといわれました。骨造成をしたとして、きちんと骨ができるか不安です。
① 骨ができない原因にはどのような事があげられますか?
② また、インフルエンザやコロナが流行っていますが、もし罹患した場合それが原因で人口骨が炎症を起こす可能性等ありますか?人口骨は異物なので経過が心配です。
回答
きちんと骨ができるか不安である。
という話ですが、これはケースによっては我々でも同じように不安になるほど難しい分野です。
今回の質問者さんのケースがどのようなケースなのかが分からないのですが、
色々な材料や術式、論文が未だに討論される非常に難しい分野です。
骨補填材1つとってもたくさん種類があります。
「やらなくて済むならやりたくない。」と我々でも思うような分野で、僕もやらなくて済むなら進んではやりたくないです。
が、やはりインプラントの審美性や予後を考えたり、そもそも埋入出来る骨量が十分にない場合などは避けて通れない治療です。
抜歯がこれからの場合、歯を抜くと骨は吸収(痩せる)するため、それを可能な限り防止するためにもこのような骨補填材を使用した術式は必要になります。
骨ができない場合の原因も、術式や材料の選択、感染、思った以上の吸収、傷口の予期せぬ裂開、患者さんの生活習慣や全身状態など様々ですし、複合的な問題もあるし本当に予測が難しい事も多いです。
インフルやコロナに罹患した場合、免疫が落ちているため2次的感染のリスクは可能性としてはあるかもしれません。
が、そこまで気にしなくても良いとは思います。
今現在、GBR(骨造成)をせずに無理してインプラントを行うよりも、GBRをしっかり行ったほうがインプラントの予後は明らかに良いことは分かっております。
なので、GBRはやらないよりやったほうが良い。やらないとそもそも無理なケースもある。という、インプラントと切っても切れない存在です。
また、異物とは言え、骨誘導能と呼ばれる「自分の骨の再生を手助けする能力」があります。
なので、骨補填材材料によってはかなり長い年月残り続けますが、ちょっとずつ自分の骨に置換されるようなイメージを僕は持っております。
ご不安が払拭されるかは分かりませんが、インプラント治療が必要な患者さんの3人に2人はGBRが必要なくらい僕よくやっている治療です。
ノーリスクとは言いませんが、医療は全てにおいてそれが成立しますので、ご検討の上判断頂ければと存じます。