インプラントや自費の根管治療をする先生は神経をできるだけ残そうと考えてくれている?
2024.09.12
質問
インプラント治療
根管治療
すごい失礼な質問になると思うんですけれども、すみません…
インプラントや自費の根幹治療やってらっしゃる先生は、その段階になる前の虫歯の治療の際に出来る限り神経を残してあげよう!という気持ちが少ないのではないか…と思ってしまうんです。
患者の歯の治療が次の段階に移った方がお金が入るなら(それも認識違いでしたら申し訳ありません)初期の治療をできるだけ次の治療に進まないように丁寧にしようみたいな思いって沸くものなのでしょうか…?
回答
良い質問ですね🤗
人間の心理や思考を考えると、そういう見方をする人は一定数おりますし、別におかしいとも思いません。
まとまりが悪いですが下に僕の意見を書きますね。
基本的に
厳しいものへ保存的治療する行為
(抜歯に近い歯を根管治療で保存)
(神経ギリギリ、もしくは到達するくらい削った歯の神経を保存)
これは言葉では聞こえは良くても、
意外と早く問題が起きてかえってトラブルの元になるケースも少なくありません。
(治療したのにすぐだめになった等)
基本的に日本の歯医者さんは良い治療をしようとしてる先生がたくさん居ます。
質問者さんの言葉に答えるなら、神経取る、抜歯するのは基本的にしたくなくて、可能なら残してあげたいって思ってる人が多いはずです。
僕もその一人です。
しかし、同時にトラブルにならないことに重きを置いて考えてる事も多いです。
だから結果的に
疑わしきは神経を取る
疑わしきは歯を抜く
という確実に症状や病変を取り除く方法を選択する先生も少なくはありません。
そのどちらも間違いではないのです。
患者さんの未来が全て見えているなら歯科医師ごとに意見が割れる事もないでしょうけど、残念ながら全て「たらればの話」なんですよ。
しかもこれは全て1本単位の話です。
これが隣の歯、噛み合わせている歯、他の歯を含んで全体で考えていくと
ケースによって&極端な話ですが、
現時点で全て抜歯をしたほうが良い
なんていう患者さんが聞いたらゾッとするような話も正解になってきます。
(患者さんは痛い歯とか欠けた歯とか、そこだけに注目しますが大体1本だけなんてことはなく、歯みがきをちゃんとしてないなどの積み重ねによってトラブルが起きてることが多いので)
基本的に僕らは限られた時間の中で、
トラブルを起こさないように、
診査診断やその他の状況から最適と思われる解答を先生毎に導いていきます。
しかし、
時間がなければ説明が不十分となることも多く、こちらがいくら頑張って「良い事」をしたとしても、結果として痛みやトラブルなど「悪い事」として患者さんに現れるケースもあります。
僕の医院ではその限られた時間を普通の医院の3倍以上とって、その代わり殆どを自費にすることで全てを説明&理解し共感してくれる人にしか治療をしないスタイルです。
その結果◯0万円かけて歯を保存したけど、1年後にだめになってインプラントになりまたお金が◯0万かかるなんてケースも稀にあります。
これが皆にとって正解にはならない事は分かるはずです。
歯科治療の世界の多くはこのように答えを断言出来ない&でも選ばなくてはいけない選択肢の連続です。
その全てに
「歯科医師側の判断」
と
「患者側の心情や社会的背景」
が深く関わってくるので、本当に難しいんですよ。