三好歯科 自由が丘が「スウェーデン式予防歯科」を推奨する理由
こんにちは、「三好歯科 自由が丘」院長の三好健太郎です。
当院では「スウェーデン式予防歯科」を推奨しています。スウェーデンは予防歯科において優れた医療や教育がなされているので、当院でもこの方法取り入れて、患者様の歯をより大切にしたいと考えています。
今回は「スウェーデン式予防歯科」の内容や、日本とスウェーデンの違い、当院の歯周病治療・メンテナンスについてお伝えします。
スウェーデン式予防歯科とは?
スウェーデンは50年ほど前まで、日本よりも虫歯が多い国でした。
虫歯や歯周病などにより口腔内の状況が悪いと、将来的に全身的な病気(糖尿病や脳疾患、心疾患など)にかかりやすくなり、国の医療費高騰にもつながっていました。これが問題視され、国をあげて『う蝕(虫歯)根絶』の取り組みをスタートさせました。その結果、今では虫歯や歯周病ゼロを目指す『予防先進国・予防大国』と呼ばれるまでに成長を遂げたのです。
ではいったい、具体的にどんな取り組みを行ったのでしょう。
スウェーデンでは科学的根拠(エビデンス)を重視し、何より歯を不用意に傷つけない処置を大切にしています。「プラークコントロール」と言われる歯磨きの徹底的な改善と、定期的なプロフェッショナルケアで、より長く天然歯を大切にすることに重きを置いています。
歯磨きの改善とは、「歯磨き指導(TBI)」「口腔衛生指導(OHI)」と呼ばれるもので、日本だと子供の頃に受けるイメージが強く、大人は特にないがしろになりやすいです。
日本とスウェーデンはこんなに違う
日本では1日2回以上歯磨きをする方が90%以上だと言われていますが、成人の歯周病の罹患率はなんと80%以上にもなります。それに対してスウェーデンでは1日1回しか歯磨きをしない方が約40%いるにもかかわらず、歯周病の罹患率は約30~40%というデータがあります。
ここから分かるのは
『日本人は歯磨きをよくしているのに虫歯や歯周病の罹患率が高い』ことです。
言い換えると
『歯磨きはしているが、きちんと磨けていないため磨いていないに等しい人がたくさんいる』ということになります。
どこの歯科医院でも歯磨き指導は多かれ少なかれ行っていますから、実際には正しい歯磨き方法が患者様に伝わっていない、もしくは患者様の予防歯科に対するモチベーションが低いため実行できていない、ということになります。
罹患率が高い原因の一つは医療保険制度
日本で虫歯や歯周病の罹患率が高いという現状は、「治療中心」の医療保険制度にも大きな原因があると思います。国の制度が治療中心であるがゆえに、「痛くなければ、見た目が問題なければ、食事ができれば歯科医院なんて行きたくない」という概念ができ上がってしまったのです。
実際、患者様から『あと何回で終わりますか?』という質問を今まで山程聞いてきました。これは『歯科医院に通いたくない』の裏返しだと思っています。ほとんどの歯科医が口を揃えて言っていますが、しっかりした治療をしようとすれば基本的には『回数や時間がかかる』ものです。
歯科医院の役割には「患者様の口腔内の治療」「機能回復」「機能を長く維持するためのメンテナンス」がありますが、ほとんどの方がメンテナンスを軽んじている、『必要なのは分かっているけどできない』というのが現状です。
患者様ご自身の歯のメンテナンスレベルを上げる
スウェーデン式予防歯科で最も重視していることは『患者様ご自身の歯のメンテナンスレベルと意識の向上』です。これを無くしては、どのようなプロのメンテナンスが定期的に入ったとしても効果は半分以下です。
実際スウェーデンでは、歯のメンテナンスレベルがある程度に達していないと、そもそも治療が始まりません。バイオフィルムのコントロールができていない中での治療はクオリティを著しく低下させてしまい、再発のリスクが非常に高くなるためです。
では実際、どのようにして患者様の予防歯科に対するモチベーションを上げつつ、歯をできるだけ傷つけず、エビデンスのある歯周病治療・メンテナンスを行っているかご説明します。当院ではスウェーデン式予防歯科の考え方に基づいた「GBTコンセプト」による処置を行っています。
「GBT(Guided Biofilm Therapy)コンセプト」とは?
GBTコンセプトとは、ヨーロッパ歯周病学会(EFP)が提唱する、医療従事者による機械的なプラーク除去(PMPR)及びホームケアのための口腔衛生指導(OHI)に従った新しい歯周病治療・メンテナンス方法で、外科処置によらない新しいアプローチです。
今までの「治療中心」の考え方を「患者様中心」にシフトし、虫歯(う蝕)や歯周病などの根本的原因であるバイオフィルムを除去します。口腔衛生や日常生活の質が向上するというエビデンスもあります。できるだけ予知性の高い良好な結果を得るため、世界の著名な臨床家、大学教授、歯科衛生士の方々が議論して、GBTコンセプトの処置手順が確立されました。
「GBTコンセプト」による診療の流れ
1,評価
科学的根拠(エビデンス)に基づいて歯周病治療・予防を行うため、むやみに手をつけるのではなく、必ず最初に診査・診断をしっかり行います。
2,染出し
う蝕・歯周病の原因となるバイオフィルムを可視化することで、患者様自身の気付きやクリーニングのクオリティ、効率性を格段に高められます。
3,情報提供
現在の口腔内の状況について、三好歯科 自由が丘のオリジナル資料『お口の説明書』をお渡しして説明いたします。歯ブラシや歯磨剤・清掃補助器具等についてもアドバイスいたします。
4,歯の表面のバイオフィルム除去
エアフローで水とパウダーを噴射して、バイオフィルムとステイン(着色や早期の歯石等)を徹底的に除去します。歯を傷つけず、しっかりケアができます。
5,深いポケット内のバイオフィルム除去
歯周病が進行した部位は、特殊なアタッチメント(ペリオフロー)を用いて歯周ポケットの深くまでエアフローを噴射して、バイオフィルムを除去します。
6,残った歯石の除去
バイオフィルム除去後に残存している歯石を超音波で除去します。スマートピエゾンという機能により、最小限のパワーで歯石を除去することが可能です。
7、指差し確認
バイオフィルムが残っていないか、歯と歯の間や溝の小さなう蝕の有無などを確認します。必要に応じてフッ素塗布を行います。
8,次回の来院、定期メンテナンスのご案内
口腔内の状況に合わせて次回来院の時期をご案内いたします。
GBTコンセプトに基づく歯周病治療・メンテナンスは三好歯科 自由が丘へ
GBTは歯周病治療であると同時に、予防治療でもあります。当院はGBTコンセプトに基づいた研修・認定を受けた施設として登録されています。歯は生涯関わっていくものなので、ご自身が信頼できる治療方針(コンセプト)のもと、しっかりとケアをすることが大切です。
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